2014年5月3日土曜日

【それでも僕は夢を見る 「夢との向き合い方」を描いた物語】
























夢はいつも僕を裏切る。

第一志望には受からなかった。

好きになった人には
振り向いてもらえなかった。

やりたい仕事に
就くことは
できなかった。

でも、
夢(こいつ)は
僕のそばにいて
能天気に僕を
はげましてきた。

大丈夫、大丈夫!
コピーの取り方しだいで
出世も全然あり得るよ!

この女の子、絶対、
君に気があるって!
だって絵文字多いもん!

やっぱり
企画の才能あるねー!
次の人事異動で確実に
抜てきされるよ!

でも
でも
でも
でもー

まだまだこれからだよ!
がんばれば
夢は必ずかなうから!

ファイト!
ファイト!

でも、
もう限界だー。

これ以上、
君と一緒にいても
苦しいだけだから……

僕は夢を、
捨てた。

……………
もって、
あと3日だろう。
親族にご連絡を

身寄りの方は
いないそうです。

ベッドの上に
身を横たえた私は、
これまでの人生を
振り返っていた。

そのとき
私の頭に浮かんでくるのは、
なぜか、何かを夢見て
悪戦苦闘した日々だった。

かなわなかった夢なのに
あの日々が輝いて見える。

夢は、
捨てるべきじゃ
なかったのか?

いや、もうよそう。
すべては終わったことだ……。

==================
このあと続く物語で、僕らは気づく。
夢のなんたるかを・・・。

かなわないから、夢を捨てるべきなのか?
死の直前に叶わぬ夢を見ることは無意味なのか?

あなたは、どう思いますか?




0 件のコメント: