2013年3月16日土曜日

【引き分けからノーサイドへ】


領土問題は、センシティブで、
微妙なニュアンスが伝わりにくいので、
自分自身、話をすることを避けていた。

ただ、ここにきて、森元首相とプーチン大統領の会談があったり、
パワーバランスに変化をもたらすようなニュースが出てきたり、
にわかに、北方領土問題がクローズアップされています。

今でも、4島返還を棚上げにして、2島先行返還などと言い出したら、
「弱腰外交」「歴史的な屈辱」と言われかねない。

でも、選挙がある政治家は、なかなか発言しづらい。
ただ、それじゃ、解決できない…。漠然とした思いだけがぐるぐるまわる…。

そんなときに、興味深い論文を見つけた。

==<概略>==================================

2004
10月にプーチン大統領と胡錦濤国家主席(当時)が、中ロの国境問題を
解決したときの背景をベースに、日ロの北方領土問題へも敷衍して論理を展開。

ただ、日ロと中ロの大きな違いは、
事態を早急に改善させなければいけない切迫感がない”という点。
また、領土問題で湧き上がりそうな、
○○敵視論のポイントについても解説されている。ちなみに、

    ロシア敵視論…「日本固有の領土」択捉島を手放した場合、不満が残り、
将来、
日本外交の「失敗」と揶揄され、不健全なナショナリズムを結びついた、
反発感情を呼び起こしかねない。


    中国敵視論…唐突な妥協は、外からの敵に備えたものを理解されやすい。
その際、仮想敵国は、「中国」だ。
しかし、敵を仮想し、
同盟を提案するかたちの解決は、時代錯誤のみならず、日本の国益を損なう。

【冷静に考えてみる2つの視点】

    ロシアが戦後、4島全ての返還を一度でも考えたことがあったのか?
日本に、本当に4島全てを取り戻すチャンスがあったのか、についての真摯な検証。

    日ロの和解が北東アジアの地域秩序にプラスの影響をもたらすような配慮。
具体的には、日米安保の前提のもと、中国包囲網になることを防ぎ、
逆に、日ロ関係が軸となり、
米国と中国を含めた「四角形」の
安定と協力の要となりうることを地域にアピールする必要がある。
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経営でも、政治でも、ベンチマークは必要。
中ロの成功を、日ロの成功につなげて欲しいと思います。

そして、遠くない将来、「昔、北方領土と呼ばれていた土地」で、
WBC
の日本と台湾のような試合後、両者をたたえあう
スポーツの試合を見てみたいと、40にして、夢を見るわけです。

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